→ MAB計画について
→ ESD(Education for Sustainable Development)、PBL(Project-Based Learning)などとの関連性
→ JBRNの成り立ち
→ 組織
MAB計画について
人間と生物圏(UNESCO’s Man and the Biosphere:MAB)計画とは:
生物多様性の保護を目的に、自然及び天然資源の持続可能な利用と保護に関する科学的研究を行うユネスコの政府間事業です。第16回ユネスコ総会(1970)にて発足が承認された「人間とその環境との相互関係を研究する政府間学際的長期計画」の一環としてMAB計画事業が行われています。
生物圏保存地域(Biosphere Reserves:BR)とは:
MAB計画事業の一環として、世界中の科学者と政府、自然保護団体は、生物多様性が急速に消失していく現状に対して,生物圏保存地域とよばれる保護区のネットワーク構築を進めています。
しかし、自然環境の保全は、保全地域の天然資源を利用する地域住民の理解と協力なしには、達成することはできません。
生物圏保存地域の起源は、1968年にユネスコによって開催された、天然資源の保護と利用をめぐる問題の解決策を検討する最初の政府間の会議「生物圏会議」まで遡ります。ちなみにこの会議では、今日の持続的開発につながる概念が示されています。生物圏保存地域の国際ネットワークは、1995年3月にスペインのセビリアで開催された生物圏保存地域の国際会議において、正式に承認されました。この会議では、国際ネットワークの規則を定めるとともに、生物圏保全地域の定期的な再調査の必要性を提言しています。
リンク UNESCOページへ
ESD(Education for Sustainable Development)、PBL(Project-Based Learning)などとの関連性
MAB行動計画の中に、人文・社会科学との共同やユネスコスクールとの連携など、サステナビリティサイエンスやESD(Education for Sustainable Development:持続可能な開発のための教育)の考えがMABの活動に反映されるよう、UNESCOでの検討が進んでいます。1995年のセビリア戦略というMABの行動計画に関する戦略に対し、2015年、今後の25年間に向けた新たなMAB戦略が採択されました。この中では「ユネスコスクールとの連携を図る」というテーマが盛り込まれました。今後はユネスコエコパークがESDやPBL(Project-Based Learning:課題解決型学習)教育の実践の場として利用されていくことが期待されます。
JBRNの成り立ち
当初、日本のMAB計画事業は、日本ユネスコ国内委員会自然科学小委員会「人間と生物圏(MAB)計画」分科会と日本MAB計画委員会を中心に推進されました。
学術的な見地からMAB計画の活動をサポートしている日本MAB計画委員会が、平成22年(2010年)に生物圏保存地域のための国内ネットワーク強化を目的に設立したJ-BRnetが、平成27年(2015年)、日本ユネスコエコパークネットワーク(JBRN)として国内ユネスコエコパーク登録地が主体となった組織に生まれ変わりました。
日本ユネスエコパークネットワークのこれまでの経緯
平成22年(2010年) | 日本ユネスコエコパークネットワーク設立 日本MAB計画委員会によりメーリングリストを主としたネットワークが設立される |
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平成24年(2012年)4月1日 | 日本ユネスコエコパークネットワーク規約施行 ・・・日本MAB計画委員会に基盤を置く体制が構築 |
平成25年(2013年)10月25~26日 | 第1回日本ユネスコエコパークネットワーク会議 於:只見ユネスコエコパーク候補地(当時) ・・・国内のユネスコエコパーク関係者が初めて一堂に会する |
平成26年(2014年)9月19~20日 | ユネスコエコパーク全国サミット 於:志賀高原ユネスコエコパーク ・・・ユネスコエコパークに関わる自治体の首長が一堂に会する |
平成26年(2014年)11月27~28日 | 第2回日本ユネスコエコパークネットワーク会議 於:白山ユネスコエコパーク(拡張予定区域) ・・・ネットワーク組織の再構築へ向けた議論を開始し、各登録地域・研究者・関係省庁によるワーキンググループの立ち上げに合意 日本ユネスコエコパークネットワークワーキンググループ会合 |
平成27年(2015年)10月6~8日 | 第3回日本ユネスコエコパークネットワーク大会 於:志賀高原ユネスコエコパーク ・・・ユネスコエコパーク登録地域が主体となったネットワーク組織の再構築が承認 ※東アジアユネスコエコパークネットワーク会議と同時開催 |
組織
JBRNは10のユネスコエコパーク登録地域の正会員と、登録を目指す研究会員で構成されます。
日本ユネスコエコパークネットワーク組織
令和元年7月24日現在
ユネスコエコパークに関わる組織間の連携
令和元年7月24日現在
JBRN、日本ユネスコ国内委員、日本MAB計画支援委員会は、相互に連携し協力関係にあります。